ところが今日、鉢山町を歩いていて、ここだ!と思った。そこは第一商業高校の隣にあるNTTコミュニケーションの建物。いくつかのネットベンチャーが入っている。広い敷地の奥に2階建ての建物がある。周囲は木立のある住宅地。まあスケールは比較にならないが、ミニシリコンバレーといってもおかしくない。NTTコミュニケーションというネット企業が作ったのではなく、昔からの電電公社の敷地の古い建物を使っているだけなのだが。もっとも、ここの人たちは密かにそう思っているのかも知れないが、この地がビットバレーだということは聞かない。
ビットバレーということばは、ネットバブルの崩壊とともになくなった言葉なのかもしれない。
このあたり、今、高級マンションの建設ラッシュだ。
この騎兵山を降りたところの目黒川の暗渠の上はせせらぎのある緑道となっていて、ちょうどツツジが咲いていた。普通のウス紫色ではなく、深紅のツツジだ。はっとするほどの鮮やかさだ。花のある遊歩道は公園以上の価値があるようにも思える。ふと、自動車の少ない社会はすみよいのではないかと考えてしまうのだ。

「理学研究が探る宇宙・地球・生命」というタイトルだ。内容はNHKの番組にありそうなもの。インターネットでの中継もやるそうだ。2時間半で3つの講演だから、1件40分プラス10分の質問というところか。「ゲノムから探る味と匂いを感じるしくみ」「大地震の揺れに地球シュミレータで挑む」「宇宙の新たな謎~ダークマターとダークエネルギー~」。
先着240名だから満員御礼ということになるかもしれない。
詳細はホームページで。
とはいっても、きれいに見えるのではなく、高速道路の横に隙間があるという感じだが。道路の下には地下のスペースがあって物置のようになっている。何をいまさら、といわれるかも知れない。でも案外知られていないのでは。
玉川通りの南平台側は道玄坂側とは違う世界のようだ。高速道路が視界を遮る玉川通りは、用がない限り道路を渡ってみようという気にさせない。そこをちょっと思いついて通る道を変えると新しい発見がある。
この交差点は6叉路ということになる。道玄坂とランブリングロードから玉川通りへぬける道が交差し、マークシティの出口からの道と検番通りがここで合流する。大人の渋谷の中心ともいえそうだ。
そこに看板を掲げる黒座暁楼という名前が、何とも検番通りとマッチする。道玄坂スクエアの検番通り入り口にある黒座暁楼、というと粋な香りがただよってくるではないか。交差点の中心に火の見櫓のような塔でも立てて雰囲気を出すのもよいかも知れない。
何故か利用されないのは炊事門。自動車が入れる門が二つあるが、両方とも閉ざされたまま。自転車も通れないようにして、人だけが出入りできる。昔駒場寮の食堂があり、その炊事用の材料などの納入に使われた門なのだろう。今出入りする人はほとんどいない。
しかしここはかつては渋谷の栄通りとキャンパス正門を結ぶ、正面入り口だったのだ。今も渋谷に歩いていくにはこの門が一番の近道。門前に店がないことも利用が少ない原因か。別に宣伝する必要もないのだが、渋谷まで歩くには裏門から山手通りを歩くより近いですよ、という意味で。また、タクシーで駒場キャンパスに行くには一番近く何百円か得するはずだ。

その山手通りは何年も前から大工事をやっている。沿道はまともな環境ではない。つまり散歩したりする気分になるような道ではないのだ。工事が終われば環境も変わるはずだ。どう変わるのかは分からないが。
久しぶりに富ヶ谷方面を歩いて見て、改めて大工事だなあ、と感心してしまった。中央環状新宿線の富ヶ谷出入り口になるところは道幅が倍になるのだ。いつの間にこんなことに、などと感心したりもする。まあ世の中絶えず変化をしているということなのだろう。諸行無常といえば大げさだが、そんな気持ちになってしまう。 松見坂交差点にもシールド工事のための大きな建造物ができた。心がなごむ景色ではないが、2年間のがまんということだろう。

