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東大駒場キャンパス周辺・渋谷WESTの地域情報を紹介


by mtejima1
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石橋供養塔(8月3日)

文化9年(1812年)に建てられたという石塔がある。いつからそこにあったのか知らないが、最近それがあることに気が付いた。場所は神泉仲通が旧山手通りを越えて、山手通りにぶつかるところ。江戸時代には滝坂道と呼ばれ、更にそれ以前、甲州街道が出来るまでは甲州中出道と呼ばれた重要な街道だった。将軍が駒場で鷹狩をしたときに通った道でもある。山手通りが出来たのは1964年で、その工事が始まる前までは、淡島通りに直接つながっていたのだ。ずいぶん急な坂道で、それだけに眺めの素晴らしい場所だったかと思う。
石橋供養の石橋というのは、渋谷区と目黒区の境界を流れていた三田用水にかかっていた橋のことだろうか。書かれている文字は読みにくいのだが、3つの村の名前が書かれている。それらの村の境界に立てられたものなのか。今や幹線道路の面影どころか通りの名前すらないところだけに、往時をしのぶ貴重な石塔といえる。

追記:4日に村の名前を確認しようと読んでいたら、近くにころがっていた石塔を先月ここに移したという人が現われ解説をしてくださった。目黒区教育委員会では拓本をとって読み取り、それを表示する段取りになっているそうだ。石塔には将軍の鷹狩のために、淡島通りの底にあたるところで現在は暗渠となっている空川に橋をかける費用を負担した村の名前が書かれているとのこと。村の名前は3つではなく10以上ある。読み取れない文字も解読されることだろう。淡島通りの拡幅工事の時にでも捨てられたのだろうか。
石橋供養塔(8月3日)_b0013376_20261726.jpg
石橋供養塔(8月3日)_b0013376_20262943.jpg

by mtejima1 | 2008-08-03 20:26 | 駒場