副都心線の影響(6月11日)
2008年 06月 11日
今回の副都心線開通では、渋谷は地中船と呼ばれる安藤忠雄氏デザインの地下駅が名物となって、プラスの効果が大きいだろうが、4年後に東横線が副都心線に乗り入れるようになると現在の池袋の立場になりかねない。東横線の乗客が直接新宿3丁目に流れてしまう可能性があるし、副都心線で渋谷駅を通過し、代官山、中目黒、自由が丘に向かう若い客も出てくるだろう。代官山から中目黒にかけて大規模な再開発計画が進んでいる。
2012年には東急文化会館の跡地にミュージカル劇場を含む商業施設をもつ地上33階のビルが完成する。延床面積143千平米でマークシティ全体の139千平米を上回る。続いてデッキ等の関連工事が2012年から2017年にかけて実施されるとのことだ。それに合わせてJR駅に隣接する現在の東横線渋谷駅活用の問題が浮き上がる。埼京線の駅をそこに移すとの案もあるらしい。高層ビルがいくつもできて、そこに人が集まれば、街は発展することにはなる。しかし、日本の人口は減るのだ。東京圏だってもうピークだろう。個人消費の拡大がそんなに期待できるものだろうか。
工事中の街は敬遠される。だから2012年で渋谷のインフラは完成ということにして、それからは今あるスペースの充実に向かってほしい。高層建築に渋谷らしさは期待できないし、駅ビルだけで用が足りる街にはなってほしくない。