もっとローカルに(11月4日)
2006年 11月 04日
それに対して東京はどうだろう。プロ野球チームでは現在、埼玉、千葉、神奈川を含め5球団のあるところを地元とする人たちが集まっている。中心となるジャイアンツは全国にファンを作る営業戦略をとってきた。ファンの背景となる人口をどう数えたらよいのか分からないほどなのだ。プロ野球をみれば、そこにある地域社会が見えてくるようでもある。
いずれにせよ、東京が地域性に乏しいことはまぎれもない事実だ。野球チームに限らず、あらゆるものが地域住民のためにあるわけではない。近所の駒場キャンパスも、東京の住民のためにあるわけでないばかりか、関西の高校からの入学が一番多い年もあったほどだ。
でも、東京とはそういうところ、と割り切ってしまうのはなんともさびしい。もっとローカルに人口2万人程度の地域社会をベースにして、半径3キロ程度の世界だけを知っていればそれで十分と考えた方がよいと思う。そうすれば人と人とのふれあいのある地域社会が実現するだろう。
ただ、渋谷の街や駒場キャンパスは東京だけを背景にしているわけではないように、近所のことだけを考えていればよいという人が少ないのが東京の地域性なのかもしれない。