駒場・神泉・円山町(2月21日)
2006年 02月 21日
円山町はかつて三業地の指定を受けていた街だ。三業地といっても現在70才を越えた人でないと分からない。要するに料理屋があって芸者がそこに出向くという世界だ。いってみれば遊興の地。その種のサービスをするところは今ならどこにもあるということだろうが、かつてはそういう贅沢ができる人口は少なかったから、そうした場も限られていた。三業地ないしは花街円山町が東京の他の場所との比較でどう評価されていたか、ということもあるようだ。
円山町と神泉町の違いは、かつて花街だったか否かということで、その差は顕著だ。神泉駅がその境界なのだが、谷から右に行くか左に行くかで、別世界になる。
更にトンネルの向こうの駒場となると、住宅が密集しているにもかかわらず、田園地帯に抜けたような錯覚を覚える。線路の周りに高い建物がないからだろう。
神泉から駒場に直接入る道は松涛2丁目交差点からの1本しかないが、山手通りを渡ってもそこまでは渋谷区だ。駒場はその奥になる。
この3つの街を貫くキーワードは「文化」。円山町には花街の文化の伝統があり、神泉には国際文化学園の校舎が点在し、駒場は東京大学大学院総合文化研究科ある。国際文化学園は理容・美容の学校なのだが、神泉には文化に関わる企業や住民が多い。パルコの本社も入った渋谷ファーストプレイスあたりが当面その拠点になるかもしれない。